小野太郎 棚橋咲月
3日朝に台湾付近を震源とする地震で、沖縄本島、宮古・八重山地方に津波警報が出された。沖縄県庁は対応に追われ、高台に避難した住民は「横揺れが長かった」と語った。
気象庁によると、午前9時18分に与那国島で30センチの津波を観測した。那覇市中心部にある沖縄県庁では、避難指示を知らせるアラームが鳴り響くなか、担当職員が情報収集に追われた。
庁内では、1階や地下にいる職員や来庁者に2回以上に避難するよう呼びかける館内放送が繰り返し流れた。沖縄本島に住む祖母に、海岸に近づかないよう電話をかける職員の姿もあった。
玉城デニー知事は午前10時過ぎに登庁し、記者団に「このあと対策本部会議を開催し、まず情報収集を行ったうえで今後の対策について検討を始めたい」と険しい表情で語った。県幹部は「現時点で被害の報告はない。このまま何事もないことを祈る」と語った。
与那国町では震度4を観測した。与那国町漁協の嵩西茂則組合長(61)は、「横揺れが30秒から1分くらい続いたように感じた。長かった」と語った。
物が落ちたり倒れたりといったことはなかったという。地震後、家族と車で高台に逃げ、同じ場所には40~50人が集まり、一帯を心配そうな様子で見守っているという。
町の防災無線で、津波が30センチに到達したというアナウンスが流れたが、大きな変化は今のところ感じられないという。天候が悪く、この日ほとんどの船が漁に出ていなかったが、漁協職員や組合員らに避難を指示したという。(小野太郎、棚橋咲月)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル